青色申告の手続きと特典

青色申告の特典その2

青色申告の特典について説明しています。
前回の、青色申告特別控除と、青色事業専従者給与についてのほかに、

 

・純損失の繰越・繰り戻し還付
 不動産所得や事業所得などの所得が赤字になり、損失が生じたとき、その損失額を翌年以後3年間 繰り越せるのです。 
 また、前年も青色申告をしていた場合、純損失の繰越しの代わりに、前年の所得から引いて、全円の分の所得税の還付を受けるということも可能です。

 

・減価償却資産の特別償却などにおいて、特例の措置を受けられる
 年間300万円の範囲であったら、30万円未満の減価償却資産を一括で経費とすることができます。

 

・貸倒引当金や退職給与引当金など、一定の引当金が必要経費として計上できます。

 

・更正の請求の制限、更正理由の付記、など納税者保護策があります。
・低価法 棚卸資産の評価に事前に届け出ていれば、定価法が認められます。
・不服の申し立て
 更正があったときに異議申し立て、または直接審査請求かのどちらかを任意に選択できます。

 

青色申告のデメリットとしては、手間がかかるところです。
正規の簿記の原則により、日々記帳したり、帳簿書類を作成したり、保存したり、申請書・届出書を提出したり、などしなければならないからです。
売り上げの規模が小さく、経理処理に時間をかけたくない人の場合は、白色申告で充分だという考えもあります。
しかし節税などの点から青色申告のメリットを考えると、帳簿をきちんとつけているなら青色申告にしたほうが得だといえるでしょう。